今さら聞けない【看護技術】

【今さら聞けない筋肉注射】皮膚はつまむ?それとも伸展のどっち?

筋肉注射って、皮膚はつまむんだっけ?それとも伸展するんだった?

こんな悩みを抱えていませんか?

どうも、現役ナースのみもです。

病棟で働いていると、筋肉注射する機会は少なく、実は…先輩ナースでも皮膚はつまむ?or伸展?と悩む人も少なくありません。

だから、「これって皮下注射じゃないの?」と手技が曖昧な人もチラホラ。(⇒参考:皮下注射のやり方

そこで今回は、正しい筋肉注射のやり方を紹介します。

1ヶ月ぶりの筋注指示が出ても、もう悩むことはなし!

こっそり同期に聞いたり、慌ててネットでググることもしなくて大丈夫です。

おまけに、筋注のコツ(痛くならない方法など)もピックアップしているので、「この看護師さん、注射上手!」と褒められるはずです。

筋肉注射に自信がない人は必ず読んで下さいね。

この記事は、

看護がみえる②」と経験談を元に書いています。

イラスト&写真付きで、とっても見やすく分かりやすいので、新人ナースにオススメ。

「これ1冊でOK」な看護技術本のランキングは【こちら】の記事で紹介しています。

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足の血圧測定」や「採血と同時のBS測定」など看護技術本に載っていない情報も満載です。

筋注は、注射部位で「つまむ」「伸展」を変えよう!

悩む看護師
悩む看護師
筋肉注射するの久々だな〜。

皮膚ってつまむんだっけ?それとも伸展だっけ…?

結論をいうと筋注は、注射部位で「つまむ」or「伸展」が変わります

だから、ごっちゃになっている人も少なくありません。

「どっちだっけ?」と迷ったら、筋肉注射の目的を思い出しましょう。

そうすれば、はっきり「つまむ」or「伸展」どっちにすれば良いのか分かります。

 

筋肉注射は、筋層に入れるのが目的!

悩む看護師
悩む看護師
筋注の目的?

何だっけ…?

先輩ナース
先輩ナース
そう難しく考えないで。超シンプルに考えてみよう!

筋肉注射の目的は、筋層に薬液を入れることです。

実は、ここが超重要なポイント!

看護師はドクターの指示のもと、注射をします。(⇒【看護師の仕事内容はシンプルに2つ!

ドクターの指示があるからと注射してはダメ!

なぜ主治医は、皮内、皮下、静注、筋注の4つの中で筋注を選んだのか、考えましょう。

筋肉注射の適応とは?
  • そこそこ素早く、長く作用してほしい
  • 油性・懸濁性・刺激性の強い薬液

この理由で、「筋注」の指示が出ています。

そこそこ素早く、長く作用してほしい

注射方法によって「吸収速度」が違います。

筋肉注射は、静注よりも遅く、皮下注射の2倍のスピード。

薬剤吸収速度の速い順番↓

①静脈注射

②筋肉注射

③皮下注射

覚え方は、注射が速いのは『常勤のピカチュウ』

脈注射

肉注射

ピカチュウ→皮下注射

先輩に必ず聞かれるので、覚えておきましょう。(⇒採血スピッツの覚え方

油性・懸濁性・刺激性の強い薬液

静脈注射などで直接血管に入ると障害を起こすような薬液のとき筋注です。

また、皮下注の投与量のMAXは2mlですが、筋注は5ml。皮下注よりも多く投与したいときも適用となります。

先輩ナース
先輩ナース
看護師は、確実に筋肉注射をしなくてはなりません。

「それって皮下注じゃない?」と曖昧な手技にならないためにも、次の項目は必ずチェックしよう!

 

確実に筋層に入れる!正しい筋肉注射のやり方【動画付き】

ここからは、筋肉注射のやり方です。

確実に筋層に入れるためには、正しい筋注のやり方をマスターしましょう。

筋注のポイントは2つ!

  • 注射角度
  • 注射部位

筋注の角度は45〜90°

筋注の角度は、国試でも必ず出てくるポイント。先輩ナースにも必ず確認されます。

筋肉注射の針の角度は45〜90°です。

先輩ナース
先輩ナース
なんで、45°も範囲があるのでしょうか?

こんなにも範囲が広いのは、筋注する部位によって角度が違うから。

悩む看護師
悩む看護師
筋注の部位ってどこだっけ?

筋注の一般的な部位は、「上腕部の三角筋」と「臀部の中殿部」

筋注で一般的な部位は、

  • 上腕部の三角筋
  • 臀部の中殿部

この2箇所です。

上腕部の三角筋

肩峰から三横指下の三角筋中央部のやや前方。

中殿部(四分三分法)

お尻の片側を4等分。

縦横線の交点から斜め外側上方に引いた二等分線上の腸骨稜から1/3の部位で注射します。

筋肉注射の目標点は、皮下組織よりも深部にある『筋肉層』です。(下イラスト参照)

自分の「腕」と「おしり」をつまんでみて下さい。

皮下脂肪の厚さは、腕<お尻だったはず。

臀部で筋注する場合、つまんでしまうと筋層まで針が届かないこともあります。

もし筋層に届かずに、皮下組織に注射してしまったら、潰瘍や組織障害が起こるので、しっかり伸展させて筋注するのがポイントです。

上腕部はつまんでも伸展でもどっちでもOK。確実に筋層に入れるなら、「つまむ」よりも、伸展させる方がオススメです。

筋肉注射のやり方(筋肉注射手技)動画

筋肉注射の手順は、5ステップです↓

  1. 注射部位をチェック(部位、皮下脂肪&筋肉の確認)
  2. アルコール消毒する
  3. 皮膚を伸展させて注射針を45〜90℃の角度で針の2/3ほど刺入(約2cm)
  4. しっかり固定してからゆっくり薬液を入れる
  5. 抜針して、軽く揉む(もしくは揉まない)

一連の流れは動画でチェックしましょう↓

 

刺入したときに、しびれ感、疼痛、違和感、逆血がないか必ずチェックするのは忘れないで下さいね。

 

筋肉注射のコツ&注意点

しつこいですが、筋肉注射の目的は、筋層に薬液を入れること。

注射する前に、「皮下脂肪」と「筋肉層」の厚みをチェックするのがコツです。

というのも、太っている、痩せているなど体型で「皮下脂肪」の厚みが異なります。

また、高齢者は、「皮下脂肪」だけでなく、「筋肉層」も薄くなりがち。

確実に筋肉層に薬液を入れるために、打ちやすい部位だけでなく、必ず厚みをチェックしましょう。

上腕部の三角筋で筋注する場合、体型によって角度を変えるのがオススメ。

  • 標準体型の人⇒60℃
  • 太っている人の場合⇒90℃

を目安に注射すれば、確実に筋肉層に入ります。

ただし、高齢者は臀部で注射したほうが◎。

というのも、腕の筋肉層はペッラペラな人が多く、筋肉注射には向きません。しっかりと筋肉層がある臀部で実施しましょう。

標準体型でも、90°で筋注できます。

しかし、固定が甘くなり、注入中に針が動いて骨にコツンと当たることも…。

確実に注射するなら、60°です。

注射後は、軽く押さえる程度でOK!

悩む看護師
悩む看護師
筋肉注射の後って、揉むんだっけ?

ひと昔前は、硬結を予防したり、薬液の吸収を高めるという理由で筋注&皮下注射後に揉んでいました。

しかし、今は軽く押さえる程度で◎

反対に揉んだらダメな薬剤もあります。

一例になりますが…

  • アタラックス⇒組織障害を起こす恐れあり
  • サンドスタチン⇒吸収を早めたくない
  • リスパダールコンスタ⇒臀部筋肉内のみため

筋注のあとは、軽く押さえるでOKです。

筋注が禁忌な人

ドクターも人間。どんなに気をつけていてもミスします。

ドクターの「筋注指示」があるからといって、禁忌な人に注射しないように必ず覚えておきましょう。

筋注が禁忌な人】

✓血小板減少症、血友病などの出血傾向にある患者

出血傾向にある人に筋注をしたら、筋肉内出血が起こるので禁忌です。

また、筋拘縮や運動障害をきたしやすいので慎重に投与する人は、

✓筋肉が未発達な小児

✓筋萎縮が見られる高齢者の人

もし、上に該当する患者さんに筋注の指示が出ていれば、必ず主治医に確認してから注射してくださいね。

 

まとめ

筋肉注射するとき、皮膚を「つまむ」or「伸展する」かは、注射部位によって変えましょう。

  • 上腕部の三角筋で筋注する場合はつまむ
  • 臀部の中殿部で筋注する場合は伸展する

が一般的です。

しかし、体型や年齢によって「皮下脂肪」「筋肉層」の厚みが変わります。

必ず確認してから実施してくださいね。

筋肉注射するとき、患者さんに「痛くしないで!」と言われることありませんか?

筋肉注射は痛いもん…と思っている人は、【筋肉注射が痛い原因と和らげる方法】をチェックしよう。