今さら聞けない【看護技術】

「翼状針」と「直針」の違いって何?|採血で使い分ける基準

新人看護師
新人看護師

直針で採血するのは怖いから、いつも翼状針ばかり…。

実は、翼状針と直針の違いってよく知らない。

転職したいし、使い分ける基準とかってあるなら知っておきたい!

とお困りではないですか?

そこでこの記事では、「翼状針と直針の違い」について以下の順番で解説していきます。

  • 直針と翼状針の違いは3つ
  • 採血で、翼状針と直針の使い分けってどうしてる?
  • 直針・翼状針それぞれの採血のコツ&ポイント

採血がもっと上手になりたい方はぜひ読んでくださいね。

採血での「直針」と「翼状針」の違いは3つ

早速ですが、直針と翼状針の大きな違いは次の3つです↓

  • 針の長さ
  • 針先の角度
  • 逆血の確認

直針と翼状針の違い①針の長さ

まず1つ目の違いは、針の長さです。

私の職場では、直針はテルモ、翼状針はトップを使っています。

  • 直針(21G)の長さは38㎜
  • 翼状針(22G)の長さは19㎜

その差は19㎜です。

つまり、直針を使う場合は、翼状針の2倍の長さ

こんな人の採血にピッタリ!

針の長さが2倍だから…と思った人も多いはずです。

しかし、皮下脂肪が厚く翼状針だと届かない人もいます。

そんな時に、ピッタリです。

直針と翼状針の違い②針先の角度

続いては針先の角度です。

それがよく分かるのが下の写真↓


引用:検体採取者のためのハンドブック

翼状針よりも直針のほうが鋭くなっています

針先が鋭角だと、穿刺しやすく、血液量が多いので短時間で採血も可能です。

直針と翼状針の違い③逆血の確認

しっかり血管に入ったと分かるのが逆血の確認です。

翼状針を使用した場合は、逆血の確認はできます。

しかし、直針を使用した場合は、真空管を入れるorシリンジで引くまでは、血管に入ったか確認はできません

新人看護師さん、ブランクがある、採血が苦手な人は翼状針を使ったほうがいいですね。

この章の結論

翼状針よりも直針のほうが、痛みを軽減して、スピーディーに採血することができます。

しかし、逆血したかどうか、一目で判断できないため、新人看護師やブランクある人、採血が苦手な人にとっては扱いにくいのが現状です。

 

採血で、翼状針と直針の使い分けってどうしてる?

翼状針と直針の使い分けに関しては、とくに基準はありません

個人差があり、翼状針一択という人も多いです。

ただ、先ほども言いましたが、直針を使いこなせれば、スピーディーに採血ができます。

月曜日の夜勤(大量の採血オーダー)や検診 で役立つはずです。

直針で採血できる患者さんはこんな人

何の捻りもないですが、直針で採血できる人の条件はコレ

「弾力ある太い血管がある人」

こんな人は、直針を使うのにオススメです。

しかし、さらに条件があります。

「尺側正中皮静脈」で太くて弾力のある血管です。

というのも、直針で採血する場合、固定が重要になります

スピッツ1本だけなら、ササッと採血できるので、橈側正中皮静脈や尺側皮静脈でも可能です。

でも、実際は、複数のスピッツを交換します。

スピッツを交換する度に、針が振動したり、少しずつ動いてしまい、血管を突き破ってしまったり、神経に触れてしまう原因になることも。(⇒採血による「しびれ」の対処方法

とくに…

ゴム蓋のスピッツは、通常のスピッツよりも、挿入するさい固くなっているので、グッと押し込む必要があります

気をつけていても、固定がずれやすいので要注意!

また、ゴム蓋のスピッツの取る順番も前半です。

直針に慣れないうちは、正中の血管がオススメです。

スピッツの取る順番がスッと出てこなかった人は、

真空管採血とシリンジ採血の違いとは?

スピッツの入れる順番の覚え方

で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね!

 

「直針」「翼状針」それぞれの採血する方法&コツ

ここからは、直針と翼状針の採血方法&コツを紹介します。

直針でも翼状針を使っても、採血のやり方は同じです。

採血のやり方は次の5ステップ
  1. 駆血帯をする
  2. アルコール消毒し、穿刺する
  3. シリンジを引くorスピッツを入れ替える
  4. 駆血帯を外し、抜針する
  5. スピッツに分注する(シリンジ採血の時だけ)

※本人確認、ラベル確認などは除く

直針の採血方法&コツ

 

直針を使った場合は、固定が不安定になります。

また、針先が鋭角のため、スピッツを交換する衝撃で血管を貫通することも

しっかり固定し、スピッツ交換時はゆっくり丁寧に行う

翼状針の採血方法&コツ

翼状針は、切込みが浅いので、血管を貫通することは少なく、神経損傷の軽減にもなります。(参考:採血中に「しびれがある」と言われたときの対処法

しかし、チューブの長さ分の余分な血液量が必要になるので、凝固系など血液量がピッタリ必要な場合は血液量不足が発生する。

また、皮膚の奥にある血管を狙う際、針が届かないこともあります。(お肉が多い人で…)

翼状針で真空管採血するときは、1本目には凝固系スピッツを入れない。

 

【おさらい】「直針」と「翼状針」の採血の違いは3つ

直針と翼状針の大きな違いは次の3つです↓

  • 針の長さ
  • 針先の角度
  • 逆血の確認

新人ナースやブランク&採血が苦手な看護師さんは、直針よりも翼状針の方が扱いやすいですね。

ただし、翼状針はメリットだけではありません

翼状針を使うメリット&デメリット

メリット↓

  • 逆血確認ができる
  • スピッツ交換時に振動が伝わらない
  • 神経損傷トラブルが起こりにくい

デメリット↓

  • コストが高い
  • 直針に比べて、時間がかかる

コストに関しては、直針は10円ほどですが、翼状針は100円ほど。

単価を下げたほうが病院の売上がアップします。看護師の自分には関係ないと思っていませんか?

売上はボーナスに影響することです。

だから、看護師にも関係大アリ。売上に貢献してボーナスをアップさせたいなら、できれば直針を使ったほうがいいかもしれませんね。

あと病院によっては、点滴以外は直針で!という場合も。

今は翼状針が使い放題でも転職と同時に使えなくなる可能性もあると考えておいたほうが無難です。

また、直針に比べて、採血のトータル時間も違います

実際に測定したことはないですが、同じスピッツ3本分でも10秒は違うはず。

どうして早くできるか…は先ほど言ったの覚えていますか?

直針はしっかり固定していれば鋭角なのでスピッツにバンバン血液が入ってくるからです。

このことを頭に入れて「直針」と「翼状針」の使い分けができる看護師さんになって下さいね。

新人看護師さんが採血で一人前になるために必要な全知識をまとめたよ!どうも、健診ナース9年目のみもです。 この記事は、新人看護師さんが採血で一人前になるために必要な全知識をまとめました。 新人...