先輩のマネをしてワークシートを書いてみたけど、なぜかうまく回らない…。
毎日帰ったら仕事のミスがないか、やり残しがないか不安。
業務の抜けや漏れを防ぎやすい&優先順位を考えやすいワークシートの書き方が知りたい。
こんな悩みを抱えるあなたのために、ワークシートの書き方(テンプレート)をまとめました。
ワークシートを使えば、1日に予定がパッとわかるので、業務の抜けや漏れはもちろん、優先順位を考えやすくなるツールです。
ところが、ワークシートの書き方は、先輩から教えてもらえる訳でもないし、看護本などに詳しく載っているいる訳でもありません。
つまり、ワークシートを上手に書きたいと思ったら、先輩のマネがてっとり早い方法です。
ところが、先輩のマネをしても、うまく回らない&業務の抜けや漏れが出てしまうこともあります。
なぜだと思いますか?
別にあなたがポンコツ看護師だからとか、看護師に向いていないってことではなくて、
「自分ルールを作らずにワークシートを書いている」
これが原因です。
そこでこの記事では、ワークシートをうまく活用できていないあなたに向けて、テンプレートを使って「ワークシートの具体的な書き方」を紹介します。
この記事を読めば、あなたもきっと明日から「1日の予定を一覧で確認できる」ので、焦らずに業務を進められるはず。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
この記事を書いているのは、15年目看護師の「みも」です。(詳しいプロフィールはこちら)
健診クリニックで働く傍ら、看護師ブログ「中堅ナースの日常」を運営中。
当ブログは、新人看護師に向けて、「ポジティブな気持ちで働き、QOLを爆上げ」するヒントを発信しています。
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【テンプレートあり】ワークシートの書き方2パターン
さっそくですが、「ワークシートの具体的な書き方が知りたい…。」というあなたのために、テンプレートを2つ用意しました。
それぞれメリットがあるので、自分にあった書き方を参考にしてくださいね。
【テンプレート①】業務の重複、手が空く時間がパッとわかる
まずは業務の重複、手が空く時間が一目でパッとわかる「ワークシートの書き方」です。
ポイントは「30分〜1時間刻みのタイムスケジュール」にすること。
病院によっては「ワークシート」があって、それを使うと書き出す時間が短縮できます。
というのも、検査や処置、ケアが記載されているので書き出す手間が省けるってわけです。
朝は1分1秒も時間がありません。上手に活用していきましょう。
【テンプレート②】全体像を把握しやすい
もう1つのテンプレートは、ギュッとまとまっていて、全体像を把握しやすい「ワークシートの書き方」。
午前と午後に分けてスケジュール管理する方法です。
新人看護師におすすめなのは「テンプレート①」
はじめは「テンプレート①」を使うのがオススメです。
というのも、看護師の仕事は複数のことをこなさなければなりません。
例えば…
Aさんの点滴の次はBさんの清拭ケア、合間にドクターに指示をもらう
こんなふうに同時進行で業務を進めることもザラ。
しかし、看護師も人間なので、うっかり忘れてしまうこともあります。
やることがいっぱいだから、流れが分かっていても忘れることも多いのです。
うっかりミスを防ぐ方法が「ワークシート」の活用。
30分とか1時間ごとにスケジュール管理すれば、ひと目で「次は〇〇をしよう!」と分かりますよね。
実施するタイミングが重なっている場合も一目でわかります。
ペアの先輩にお願いしたり、時間指定の有無だけでなく重症度や自立度などに注目して優先度を決めることもできます。
終わったらレ点するなどしてわかるようにすれば、もし抜けていたとしても、早い段階で気づくことも可能。
万が一、緊急入院などが入っても、空いている時間がパッと把握できるのでスケジュール変更もしやすくなります。
ワークシートを活用していく中で、「もっとこうしたらいい」と思ったらどんどんアレンジしていきましょう。
ワークシートは自分のためのツール。
自分ルールが定着して見やすいワークシートになれば、効率よく働けるし、抜けや漏れがぐんと減っていきますよ。
先輩のワークシートをマネても上手くいかない原因は〇〇だった!
看護学生のときは、1人の患者さんを担当していましたが、看護師になれば複数の患者さんを担当します。
あれこれ考えながら同時に業務をこなすことも多く、うっかりしてると業務の抜けや漏れが出てしまうことも。
業務の抜け&漏れをバシッと防ぎ、優先順位を考えて行動するのに大活躍なのがワークシートです。
といっても、ワークシートの書き方や活用法について先輩から「こう書くとわかりやすいよ」「こうやってるよ」と優しくアドバイスがある訳でもありません。
さらに、ワークシートについて記載された教科書や参考書がある訳でもなし。
「どうやったらいいんだろう…」というときにパッと思いつくのが、先輩のマネですよね。
先輩のワークシートをこっそり見たり、直接コツを聞いても「あれ…?うまく仕事が回せないし、ミスや抜けも減らないのはなぜ?」と悩んでいませんか?
それには大きな勘違いがあるのです。
ワークシートを活用するにはマネだけではダメ!
先輩のマネをしてワークシートを書いてもうまく回れない、ミスや抜けが多いのは、「自分で把握できていないこと」が原因です。
自分で把握…!?
どういうこと??
ワークシートの本来の使い方は、業務を効率よく行うためのツール。
つまり、自分がパッとみて「次は〇〇」と分かれば乱雑に書いてもOKです。
一目でわかるようにルールを作っておきましょう。
ルールを決めずに先輩のマネだけをすることは、学生時代に黒板をそのまま写しているのと同じ。
ただ丸写ししているだけなので、頭に入ってきませんよね。
パクっただけのワークシートだと、見た目はきれいかもしれませんが、効率よく動けるはずないのです。
自分の性格をよく知っているのは自分なはず。
キレイに書いたとしても、自分が理解していなければ、ただの紙切れです。
ワークシートを活用するなら、まずは「自分ルール」を作りましょう。
ワークシートを書く前に、まずは自分ルールを決めよう!
自分ルールって言われてもイメージできない。
具体的にはどう決めたらいいの?
ワークシートを活用する目的は、業務を効率よく行うため。
つまり、自分ルールを作る際、効率よく業務が行えるルールにすればいいってわけです。
【自分ルールを作る参考例】
- 「優先順位の高いもの」や「うっかり忘れがちな業務」を色分けする
- 終わった業務にレ点をつけて抜け&漏れ防止
- 業務の所要時間も書いて無理のない行動プランを立てる
- 実施タイミングが重なっている業務は★マークなど目印をつける
- 観察項目や数値を書いて申し送りや記録をスムーズにする
「優先順位の高いもの」「うっかり忘れがちな業務」を色分け!
1日のスケジュールは「業務の優先順位」をもとに組み立てていきます。
「優先順位の高いもの」や「うっかり忘れがちな業務」を色分けしておくことをオススメします。
例えば…
- 「優先順位のたかいもの」⇒赤色ペン
- 「うっかり忘れがちな業務」⇒青色ペン
朝の情報収集で、受け持ち患者さんのケアに必要な情報を集めたら、それぞれの優先順位を確認していきましょう。
ワークシートに「時間が決まっているもの」⇒「時間に少し幅があるもの」⇒「勤務時間内に実施すればよいもの」の順に書き込んでいきます。
このときに、「時間が決まっているもの」や「うっかり抜けてしまうもの」を色分けすれば、ぐんと見やすいワークシートになるよ!
ちなみに、うっかり忘れがちな業務は、人によって異なりますが、食前の血糖測定や口腔ケアは忘れがちな業務の一つ。
「前日抜けてしまった業務」や「よく抜けてしまう業務」を青ペンで書きましょう。
終わった業務にレ点をつけて抜け&漏れ防止
ちゃんと確認してるのに、どうして抜けてしまうんだろう…」という方は、終わった業務にレ点をつけるようにしましょう。
「どこまで終わったのか」「何が終わっていないのか」パッとみてわかるので、
「忘れてた…!」といった抜けや漏れを防ぐことができます。
ただし、書き出し時点で抜けている場合は気づくことができません。
病棟のワークシートを活用するなど、書き出しミスを防ぐ方法も考えておくと安心です。
業務の所要時間も書いて無理のない行動プランを立てる
トロくて予定通り進まなくて、どんどん業務が遅れちゃう…という方は、それぞれの処置やケアの「所要時間」を書いておくのもオススメです。
というのも、「こんなに時間がかかるとは…」というギャップを防ぐことができます。
業務に慣れていない新人看護師は、+10分ほど長めに見積もっていると安心。
たとえ時間がかかってしまっても、時間に余裕があるので焦りません。
早く終わればその分、余裕ができるので記録を書くこともできますよ。
前に実施したときの時間を参考にしたり、フォローの先輩に相談して時間を決めましょう。
実施タイミングが重なっている業務は★マークなど目印をつける
実施タイミングが重なる業務が出てくることもよくあります。
例えば、10時に「Aさんは抗生剤の点滴」「Bさんはリハビリの護送」「Cさんは検査出し」。
そんなときは、ワークシートに★マークをつけて目印をつけておきましょう。
目印をつけておけば、先輩とすり合わせする際、事前に相談しやすくなります。
もし手が空いているメンバーがいればお願いすることもできますよね。
他メンバーに依頼できるかどうかは、
「事前情報がなくてもすぐに対応できる業務」を目安に選びましょう。
例えば、バイタル測定や内服などの対応や、短時間で済むトイレの介助など。
依頼するメンバーに負担がかかりにくいものを選べばOKです。
反対に、手術や検査出し、重症度の高い患者さんのケアなどはあなたが優先して行いましょう。
受け持ち看護師のあなたが情報を把握しておくと、伝達ミスやインシデントを予防できます。
お願いをして自分の変わりに仕事をしてもらうことは、自分で行うよりもストレスに感じてしまう方もいることでしょう。
お願いしやすくするためのポイントは次の3つ↓
- クッション言葉を使ってお願いする
- お願いした後は自分の感情+感謝を伝える
- 事前に伏線を張っておく
観察項目や数値を書いて申し送りや記録をスムーズにする
バタバタ忙しくしてると「あれ…?どこに書いたっけ?」といったようにせっかくメモしたことを忘れてしまうこともあります。
そんなときは、ワークシートの空いてるスペースに書き込んでおくといいでしょう。
私が必ず書いていたのは、次のとおり↓
- バイタルサイン値
- 症状などの観察項目
- 食事摂取量
- 疾患
- 安静度や注意事項
ワークシート1枚で患者さんを把握しやすくなるから、記録や申し送りがスムーズになりますよ。
【最後に】ワークシートは自分が分かりやすいものを活用しよう
ワークシートを活用する場合、
- 時間が決まっているもの
- 時間に少し幅があるもの
- 勤務時間内に実施すればよいもの
の順に書き込んでいきましょう。
先輩たちのように業務の抜けや漏れを防ぎ、優先順位を考えて行動したいなら、自分が分かりやすいワークシートを作ることが大切!
例えば、
- 時間が決まっている点滴など「優先順位の高いもの」は赤色ペンで書く
- BS測定など「うっかり抜けてしまう業務」は青色ペンで書く
- 終わったらレ点をつけて抜け&防止対策
- 業務の所要時間を書いて無理のない行動プランで定時に帰る
- 実施タイミングが重なっている業務は目印をつけて相談しやすい状況を作る
- 観察項目や数値を書いて記録や申し送りをスムーズにする
といったような自分ルールを決めておくことが大事です。
これ、本当に大事なポイント。
とはいえ、最初から完璧なワークシートは書けないので、何度か試行錯誤しながら作り上げていきましょう。
今日ダメだったことは、明日やり方を変えて挑戦すれば大丈夫です。
そうやって繰り返すことで、業務の抜けや漏れを防ぎやすい&優先順位を考えやすいワークシートが完成します。
対応力がアップすれば自然にミスや抜けも減り、定時に帰ることができるので、推し活の時間に当てて日々の疲れを癒やしましょう。