どうも、こんにちは。看護師のみもです。
今、健診クリニックで働いているのですが、実は真空管採血するとき、地味に困ることがあります。
それがスピッツの交換です。
採血の手順や注意点、コツについては【採血の全知識】で紹介していて、もちろんスピッツに関しても紹介しています。
が、しかし。
この事に関しては実は書いていません。(※理由については本文で弁解しています。)
ただ地味に困っていることなので、この記事で詳しく解説していこうと思います。
ちなみに・・・
当ブログ「中堅ナースの日常」で紹介する記事は、正確な情報を届けるをモットーにしているため、参考文献をもとに記載。
この記事もしっかり参考文献を見て書いています。
参考文献については【こちら】を参照してください。
地味に困る「看護技術」ランキングTOP3
採血スピッツの交換で地味に困ること
突然ですが、あなたに質問です。
真空管採血のスピッツを入れる順番は覚えていますか?
「ギクッ!」とした人は【スピッツの覚え方】を読めばカンタンに覚えられるので、ぜひ読んでください。
スラスラ言えた人は以下の順番で答えたはずです↓

ただし、この基本の採血スピッツであれば地味に困ることはありません。
私が困っているのはゴム管のスピッツの存在です。
「ゴム管のスピッツ」って何?
スピッツの蓋がゴムになっているスピッツがあります。
それが以下のもの↓
※写真は「BNP」というスピッツ管です。
このゴム蓋のスピッツがあると予定外のあることが起きやすくなります。
それは…自然にホルダーからスピッツが離れてしまう現象です。
手で押さえないとホルダーからスピッツが離れてしまう!!
真空管採血の場合、ホルダーにスピッツを差し込めば手で押さえなくてもスピッツに血液が入る仕組み。
しかし、ゴム蓋のスピッツの後はゴムスリーブがバカになってしまい手で押さえていないと離れてしまうことが多々あります。
押さえておけばいいのでは…?
と思う方もいるかもしれませんが、結構深刻な悩みが出てきます。
それが…転倒混和ができなくなることです。
下のイラストを見てください。

左手は針&ホルダーを持ち、右手はスピッツを押さえてしまうと採ったばかりのスピッツの転倒混和ができません。
(※転倒混和のやり方を見直したい方⇒【こちら】)
かといってスピッツの転倒混和をするとスピッツが外れて採血できない。
冷静な顔をして採血していますが、内心は…
こんな感じにパニック状態です。笑
ゴム管がバカになるときの私の解決方法
もし以下の写真のスピッツを真空管採血する場合、入れる順番はどうなりますか?

もうお分かりだと思いますが…
生化学→凝固→血算→BNP→血糖の順番です。
ただ、この順番で採れば血糖のスピッツを入れたらスピッツを押さえなくてはならなくなりBNPの転倒混和が速やかに行えません。
また、私が働く健診クリニックでは検査項目に「腫瘍マーカー」が入っていることが多く生化学を2本採ります。
といっても2本目は予備用なので…生化学(1本目)→凝固→血算→BNP→血糖→生化学(2本目)の順です。
BNPだけでなく血糖までも速やかに転倒混和ができません。
ですので、最後まで採血できる血管と判断できればBNPを最後に採るようにして対応しています。
そうすればゴムスリーブがバカになることもなく、最後まで手で押さえなくてもOKです。
毎回ゴムスリーブがバカになる訳ではありません。
5〜6回に1回くらいの割合かと思いますが、連続して当たる場合もあるので、一応血管がしっかりした人であればゴム管スピッツは一番最後が無難です。
最後に…
真空管採血するときにスピッツの入れる順番はさほど重要ではありません。
本当に覚えておかないとダメなのは…
最初の血液には穿刺したときの組織や組織液が混入して凝固が促進されてしまうってこと。
だから、真空管採血の1本目は凝固が起きても問題ないスピッツです。
それが生化学ですね。
1本目以降は入れる順番が多少違っても必要な量が採れていて、きちんと転倒混和できていれば影響ありません。
ゴム蓋のスピッツは稀のケースなので、もし採取する場合は慌てずに対応しましょう!
追伸
スピッツの蓋がピョンとなっているとホルダーに入れるとき思うように入らない時があります。
入れようとするとスルリと逃げてしまうのです。
ピョンとなった蓋がこれ↓
とくに翼状針採血のときに起きる現象です。
これにはとっておきの対策があります!
事前に指で押さえておくだけでOK。
たったそれだけであのイライラが起きないのでお勧めです。
準備段階で押さえておけばスムーズに採血できるので、ぜひ試してくださいね。
採血するときに「翼状針一択」となっていませんか?
翼状針と直針を使い分けられる看護師になりたい方は、以下の記事が参考になるはずです↓
