こんにちは、みもです。
ルートキープする時に使う「スーパーキャス」。(サーフローの病院もありますが…)
翼状針の採血は難なくできるのに、苦手な看護師さんも多いですよね。
夜勤中に採血難の人のルートが漏れた時には最悪です。
そこで今回は、苦手を克服できるポイントを解説していこうと思います。
私は5つの失敗を意識するようになり、失敗するコトはなくなりました。
スーパーキャスでルート確保が苦手な看護師さんはぜひ役立ててくださいね。
サーフローで腫れる方はこちらをチェック↓
スーパーキャスでルート確保【手順を動画でチェック】
ひと昔前は「看護技術本」でルートキープの予習&復習をしたもの。
しかし、今は動画でチェックできる時代です。これを活用しない方法はありませんよね。
まずは動画でスーパーキャスの入れ方をみてみましょう。
やり方の手順は次の通り↓
- 物品の準備
- 血管を探す
- 消毒
- 穿刺
- 内筒に逆血を確認
- 針をさらに進める
- 外筒だけ進める
- 駆血帯を外す
- 内筒を抜去する
- ラインを接続する
流れは大丈夫なんだけど問題は血管に入らないこと!
「どうしたらスッと入るの?」「漏れないにはどうしたらいいの?」というあなたの悩みを解決できるかもしれません。
1発で入らない看護師さんがよく失敗する5つのポイント
流れは理解していても上手く入らないことも多いですよね。
私も全然入らなくなった時期があったので、あなたの気持ちはとても分かります。
なぜ上手く入らないんでしょうか?
考えられる原因は次の5つのポイントです↓
- 血管の探し方が悪い
- 刺入部の位置
- 血管を固定できていない
- 外筒の進めるタイミングが早い
- 血管がもろくて破けてしまう
よく言われるのが血管の探し方です。
それぞれのポイントを解説していきますね。
血管の探し方が悪い
「血管の探し方が悪い」と何となく自覚している方も多いことでしょう。
弾力があって太い血管を選ぶのがコツ!
そんなことは分かってる…。
でも、患者さんたちの血管はむくんでいたりして、上手く見つけれないよ〜。
と悩む看護師さんは非常に多いです。
私が血管を見定めする時にやっているコツは3つあります↓
- 駆血帯をきつく巻きすぎない
- 駆血帯を一度巻き、一旦外してもう一度巻く
- 血管を心臓よりも低い位置にする
駆血帯ってギュッと強く巻いたほうが血管が出そうなのに…違うの?
と驚いた方もいることでしょう。
駆血帯を強く巻けば血管が出てくると思っていると大間違い!
強く巻くと良い血管が見えにくくなるだけです。
駆血帯は静脈血の流れを止めるコトを目的に巻き、末梢の静脈血が膨れることで血管の見定めが可能になります。
なんですが、駆血帯を強く巻きすぎると動脈まで圧迫することに。末梢へ流れる血液量が減ります。
程よく巻くのがポイントです。⇒ベストな強さは【こちら】
また、一度駆血帯を巻いたあと一旦外して巻き直すコトもおすすめです。
止めていた血流が駆血帯を外すことで末梢にドバッと血液が流れます。
イメージとしてはホースの水。
ホースの先端を押さえるのをやめたら、一瞬ドバって水がでるのと同じです。
そのタイミングで駆血帯を巻けば、分かりづらかった血管がぽっこり出てきます。
「こんなとこに血管があったんだ!」と見つけやすくなるはずです。
そして、腕を心臓よりも低い位置にするのも効果的!
静脈圧は低いので心臓より低い位置になれば血流がうっ滞して血管が怒張します。
刺入部の位置
採血は普通にできるけどルートキープは失敗する場合、刺入部位の位置が原因かもしれません。
採血の場合は、穿刺予定部位の1cm手前から狙いますが、スーパーキャスは留置針です。
- 18G&20Gの針の長さは3.1cm
- 22Gの針の長さは2.5cm又は3.1cm
- 24Gの針の長さは1.9cm
採血と同じ位置で穿刺すれば血管を尽き破いてしまうので、針の長さよりも手前を狙うのが◎。
血管の固定があまい
これも苦手な看護師さんがやりがちな失敗です。
練習の時は、先輩や同期など、弾力がある血管。いざ本番になると、逃げられた…ってコトも多いですよね。
ルートキープをする相手は、お年寄りの方がほとんど。
しっかり固定したつもりでも、針先が血管に当たった瞬間スルリと逃げることもあります。
✓しっかり末梢側に引っ張り固定する
✓穿刺したあとも力は抜かない
この2つを注意してみましょう!
外筒を進めるタイミングが早い
これは私が新人時代によくしていた失敗です。
逆血があったからとスグに外筒を進めると血管には入っていません。
その理由は、スーパーキャスの構造を見れば分かるはず。
引用:https://www.g-mark.org/award/describe/39326
内筒よりも外筒が1〜2mmほど短くなっています。
内筒が入った時点で逆血があるんですが、まだ外筒は血管の外にいる状態。
針を寝かせて数㎜進めてから外筒だけを進めるのがポイントです!
血管がもろくて破けてしまう
患者さん相手にルートキープをする時に、針を入れた瞬間にプク〜ッと腫れるコトもありますよね。
というのも…
高齢者やステロイド使用者、抗がん剤治療中の人は、血管壁が一般の人以上に脆く、少し当たっただけでも破れやすい状態です。
駆血帯は静脈血を止める行為。
駆血帯を巻いている間は、風船のように膨らんだ状態になので、血管が脆いと少しでも針先が血管壁に触れると破けてしまうのです。
そんな場合は、逆血があれば駆血帯を外し針先を進めてみましょう。
おさらい
ルート確保が上手くできないと毎日が苦痛。
日勤の時よりも自分が夜勤の時に血管がない人の点滴が漏れると一気にテンションが下がります。
また、オペ直前などに刺し直しなんてなったら…地獄です。
1発でルートキープを成功させるコツは次の5つ↓
- 患者さんのベストな血管を探す
- 刺入部の位置
- 血管の固定
- 外筒を進めるタイミング
- 早めに駆血帯を外す
これを意識するだけでグンと上達することでしょう。
難しい血管を入れたときのあの喜び↓
ぜひ経験してくださいね。
点滴と一緒に採血する場合の「スピッツの入れる順番」もチェックしておこう↓