胃カメラ検査って苦手、苦痛と感じる人が多いよね。
どうにか楽に受けれる方法ってないのかな?
といっても、胃カメラをするのはドクターだし…。看護師は検査中に背中さするしかないんだろうか?
声かけで楽になる方法があるんだったら知りたい!
こういった疑問にお答えしていきます。
✓この記事の内容
胃カメラ検査は看護師の「声かけ」で楽になる【3つのポイント】
胃カメラ検査で看護師は何をするの?
胃カメラ検査中は背中をトントン?それとも擦る?【どっちが楽になる?】
✓この記事の信頼性
みも(@Nurse3Info)
この記事を書いている私は、看護師14年目の現役ナースです。
今は健診クリニックで働いています。
内視鏡(胃カメラ)の介助に入って8年。少しでも患者さんが楽になる介助を日々、心掛けています。
今回は、胃カメラ検査は看護師の「声かけ」で楽になる方法を紹介します。
わたしは健診クリニックで働いて8年目。もちろん胃カメラ検査の介助もずっと行っています。
介助中はできるだけ楽になる方法を色々試した結果、ようやく見つけました!
「いつもはオエオエ言っているのに、今日は声かけのポイントを聞いてたから楽に受けれたよ」と絶賛してもらっている方法を教えます。
【ちょっと一休み】
昼休憩中に勉強する看護師さんも多いですが、推しをこっそり見ている人も意外と多いですよね。
「昼からも頑張るぞー!」「定時に帰るぞー!」とモチベーションを上げ、効率よく仕事を進めていくため。
そんなあなたに朗報です。
推しにもっと会える職場があるとしたら・・・?
胃カメラ検査は看護師の「声かけ」で楽になる【3つのポイント】
実際に胃カメラ検査をするのはドクターです。
検査後に「今日はしんどかった…」と言われたら、「先生のやり方と相性が悪かったんですね」と言い訳していませんか?
もちろんドクターの手技も大きく影響しますが、あなたの声かけの仕方が悪かったのかも。
というのも、看護師の声かけで胃カメラ検査がグンと楽にできます。
患者さんから好評いただいている声かけのポイントは次の3つ↓
- 検査中の呼吸方法
- 全身の力を抜く
- ゲップ
この3つのポイントは、前処置の時点で患者さんに説明しておくのオススメです。
心構えができるし、検査中に声かけしたときに「あのコトか…」と分かってもらいやすいですよ。
…で、私がカメラ介助する際、実践していることがあります。
カメラ介助に付くときは、ディズニーキャストになった気分で対応すること。
患者さんにとっては胃カメラは人生最大のイベント!
1ヶ月前から胃をキリキリ痛めたり、前日は寝れていない人もいます。
全力で寄り添うために、ディズニーキャストになれば恥ずかしさなんて気になりません。
①検査中の呼吸方法
検査中に適宜、声かけをするのもいいですが、はっきり言って余裕がない人が多いです。
「ゆっくり息を吸って下さい」と言ってもできないと思っている方が◎。
そこで大事になるのが、検査前に呼吸の練習を一緒にすることです。
やり方は、鼻で吸って口で吐く。
普通にすると過呼吸になることもあるので、出来るだけゆっくり深呼吸するのがポイントです。
「5秒かけてゆっくり息を吸って、はぁ〜とため息するように10秒かけて息を吐く」と説明しています。
②全身の力を抜く
緊張すると人は無意識に力が入ります。
特に喉元、肩に力が入ると、検査中つらさがMAXに…。
というのも、力が入ることで、食道などを締め付け、よりカメラ(異物)の気持ち悪さを感じやすくなります。
深呼吸すれば自然に力が抜けますが、補足で喉元をポカーンと開けるつもりでいる、先生がゴクゴクしてというとき以外は喉元を動かさないことを伝えましょう。
そして、検査中、目をつぶる人も多いのですが、目をつぶると力が入りやすくなります。
できれば検査中は遠くをぼーっと見て過ごすのも力を抜くコツ。
ただし、強制ではないので、できれば…と伝えておけば大丈夫です。
③ゲップ
最後がゲップです。
胃カメラ検査中にゲップが出やすいのは2箇所。
十二指腸に入るときと、胃の中に空気を溜める時に出やすくなります。
事前にゲップが出るとわかっていれば、ぐっと我慢するコトも可能です。
「検査中にゲップをすると検査時間が長くなるので、短くしたいならゲップを我慢したほうがいいですよ。」
と伝えておきましょう。
胃カメラ検査で看護師は何をするの?
胃カメラ検査での看護師の役割は2つあります。
前処置と検査中の介助です。
総合病院で勤務していたときは、前処置係と検査係に分かれていましたが、今の健診クリニックは1人の患者さんを対応するスタイル。
- 問診
- 前処置
- 胃カメラ検査の介助
- 送り出し
この4つの工程に、全て関わります。
どんな関わり方をしているのか、具体的に説明していきますね。
①問診
問診は、問診用紙に沿って確認していきます。
既往歴や内視鏡の経験の有無、抗凝固薬の内服の有無、ピロリ菌検査の有無(除菌歴)、気になる胃の症状、薬のアレルギーです。
②前処置
問診の後に、前処置を行います。
胃カメラ検査は、経口と経鼻の2パターン。
経口と経鼻では、前処置のやり方が異なります。
前処置の時間は、経口で3分。経鼻で8〜10分ほどです。
「経口」の前処置(やり方)
- ガスコン水を飲む(消泡剤)
- キシロカインビスカスを喉元に2分間溜める
- 必要時にキシロカインスプレー
※ビスカスを使用せずに、スプレーだけの施設も多い。
「経鼻」の場合の前処置(やり方)
- カスコン水を飲む
- プリビナを点鼻する(通りをよくする薬)
- キシロカインビスカスを鼻に入れる
- 通りの確認(12Frと18Frのネラトンを挿入)
※ビスカスを使用せずに、スプレーやスティックを使用する方法もあります。
また、今の職場では、キシロカインゼリーとスプレーを塗布したネラトンで通りの確認をしています。
この確認をしていない施設も多いです。
前処置が終われば検査室に案内します。
③胃カメラ検査の介助
胃カメラを実施するのはドクターです。
看護師はドクターの補助を行います。
どんな介助をするか説明する前に、胃カメラ検査中の進め方のおさらいです。
先生によってやり方が違いますが、基本の胃カメラの進め方こんな感じ↓
- 食道入口部
- 食道通過
- 胃噴門部
- 幽門部通過
- 十二指腸観察
- 胃内観察(空気を入れる)
- 食道
- スコープ抜去
検査時間は、ドクターの方針で異なります。
健診の場合は、1人5〜10分ほどで終了。
胃カメラ検査中、看護師の介助すること
胃カメラ中、看護師は主にこんなことをします↓
- 患者さんの側で声掛け
- 生検やインジゴ、ガスコン水で洗浄の介助
基本的にドクターの補助がメインですが、あまりにも嗚咽が酷い、カメラを抜去しそう…というときは患者さんに付きっきりになることもあります。
④送り出し
胃カメラ検査が終われば、うがい等の誘導案内をします。
その後に、麻酔切れの時間を伝えたり、生検した場合は注意事項を説明。
背中をトントン?それとも擦る(撫でる)?【どっちのほうが楽?】
胃カメラ検査が楽になるのは声掛けだけではありません。
検査中の背中擦りやトントンして貰うと落ち着く効果があります。
インジゴや生検などをする場合は対応できませんが、出来るだけ検査中はしてあげたいコト。
そこで分かれるのが、背中をトントン派と擦る派。
今の職場では撫でる派が多いです。
なぜなら、研修中にそう習ったので…。私も入職して3年くらいはトントンではなく擦っていました。
しかし、背中を擦られるのが嫌な人も少なくありません。
そんな時に、実際に自分が胃カメラ検査をして分かったことがあります。
背中をさすってもらうよりも、トントンしてもらったほうが落ち着いた!
これは好みの問題ですが、私はトントン派です。
赤ちゃんを寝かせるような気持ちで、優しく、ゆっくりトントン。(早くすると呼吸が荒くなるので、できるだけゆっくりトントンして下さい。)
検査室に入る前に、背中をさすって欲しいと言われたら、トントンはしません。
何も言われなかった場合は、基本はトントン対応です。
ただし、十二指腸に入るときだけ背中を擦る感じ。(押されて気持ちわるいので…)
これが正解かは分かりませんが、声かけと同様まだまだ模索中です。
ですが、患者さんから「来年も、みもさんに対応して貰いたい」とご指名を貰ったり、アンケートで「みもさんのおかけで楽に受けれました」と言ってもらうことが増えました。
ぜひ試して下さいね。
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