もう病棟勤務は疲れた
夜勤もつらいし、病棟に向いていない
病棟に比べて楽なクリニックで働きたい…
こんな風に思っていませんか?
病棟よりも楽なイメージがあるクリニック。
残念ながらあなたが想像する「楽に働ける職場」とは言い切れません。
というのも…「20代だから」や「臨床経験が少ない」という理由ではなく、どんなことにも必ずデメリットがあるからです。
ただ単に「病棟がイヤ」という理由でクリニックへ転職しても失敗するだけ。(⇒仕事が続かない人)
デメリットをしっかり知ったうえで、メリットの方が上回る人がクリニックの転職に成功するのです。
そこでこの記事では、20代の独身看護師がクリニックで働くメリット&デメリットを紹介します。
さらに、クリニックに向いている看護師、後悔しないクリニック求人の探し方(5つのチェック項目)もピックアップ。
転職してからガッカリしないために、ぜひ参考にしてくださいね。
クリニック看護師は本当に楽なのか?
「クリニック看護師のメリット&デメリット」の前に…あなたに確認したいことがあります。
クリニック業務は病棟に比べたら楽そうと思っていませんか?
実は私も…クリニックで働くまではこんな風に思っていました↓
まじで看護師よりそこらの普通の正社員のほうが稼いでるし自宅勉強無いし看護研究無いし最高じゃーーーん
せめてクリニックのほうで働きたい
クリニック行った人が病棟になかなか戻ってこない理由知ってるか??
クリニックのほうが居心地といい楽だから戻らないんだよ。いいなぁ。— めうと@転職して生きてる看護師🐹 (@meutganbare) May 31, 2020
クリニック業務って病棟に比べたらナースコールや保清、不穏もいないし圧倒的に楽だとは思う。ただ病棟から来た人は外来に慣れるまでが大変。スピードと端的な申し送りが求められるしね。美容でカウンセリングもするとメニューや料金を覚え、営業トークも求められるから看護師とは?ってなる。
— ただの堕天使 (@p4ctp0tnwj3HEbX) November 21, 2020
クリニック仕事楽そうでいいなぁ…亀子もクリニックに就職したいなぁ…でもダメだろうな…総合病院か大学病院なんだよなきっと…
— のね (@kameko227) April 7, 2010
ねむねむ。クリニック楽そうだなー。クリニックいいなぁ。クリニック。
— まりん@Funtom (@kmynsky) May 30, 2012
「楽そう」に見える職場ですが、決して楽な仕事ではありません。
クリニックへ転職して「幸せ」「毎日楽しい」「転職して正解だった!」と言っている看護師は、デメリットよりもメリットが大きいと実感!
ここがとても重要です。
クリニックの求人を探す前に、まずはメリット&デメリットをチェックしましょう。
20代&独身看護師がクリニックで働くデメリット
ここからは、クリニックで働くメリット&デメリットを紹介します。
さっそくメリットから…と言いたいのですが、まずはデメリットを見てください。
転職は人生の一大イベントだから、失敗はしたくないですよね。
デメリットから見ることで客観的に判断ができるようになります。
冷静に考えるためにも、デメリットからチェックしていきましょう。
20代看護師がクリニックで働くデメリットは以下の通り↓
- 給料が少ない
- 拘束時間が長い
- 休みが少ない・休みにくい
- 雑用が多い
- 知識や手技の維持が難しい
- 苦手なスタッフと毎日顔を合わせる
- 忙しさにムラがある
- 育休が取れない
デメリット①給料が少ない
病棟看護師の日勤オンリーの手取りはヤバいですよね。
夜勤があってこその給料。
そこんとこは実感しているので、夜勤がないクリニックに転職を考えているあなたなら覚悟はしているはず。
ちなみに…クリニック看護師の平均年収は390万円です。手取りは22万円くらいでボーナスあり。
ただ、全部のクリニックが給料が安いわけではありません。
夜勤なしでも30万円以上もらえるクリニックも意外と多いので、色んな求人をチェックしてくださいね。
デメリット②拘束時間が長い
クリニックでよくある診察時間が、午前診は9時〜13時、午後診は16時〜19時です。
2時間以上の「中抜け」が発生します。
つまり、中抜け時間が多いほど、拘束時間が長くなるのです。
自宅近くのクリニックを選べば、中抜け時間にササッと自宅に帰って夕ご飯を作ったり、掃除することができます。
しかし、30分以上かかる場合は、クリニックで時間潰しをすることに。
勤務時間は8時間でも、拘束時間は10時間になります。
デメリット③休みが少ない・休みにくい
クリニックの休み事情は、思った以上に深刻です。
というのも、見た目上は週休2日でも、実際は水曜or木曜と土曜日が半日だったりする。
つまり、丸一日の休みは日曜だけなので、実質5日勤です。
さらに、有給を使おうにも気軽に休めません。
なぜなら、最低限のスタッフしかいないからです。
繁忙期を外したり、全スタッフの許可が必要だったり、何かと面倒。
デメリット④雑用が多い
病棟で働いていても、看護師資格がなくてもできる雑用は多いですよね。
もしかしたら、病棟よりもクリニックの方が雑用が多いかもしれません。
掃除や洗濯、ゴミ出し、物品管理、滅菌、電話対応…等など、看護助手さんがしてくれていたことをします。
デメリット⑤知識や手技の維持が難しい
クリニックの仕事内容で紹介しましたが、クリニック看護師の主な仕事内容は以下の通り↓
- 血圧
- 採血・注射・点滴
- 心電図
- 身体測定
- 聴力
- 視力・眼圧検査
- 尿検査
一般的な内科であれば、ざっとこんな感じです。
※④〜⑦は特定健診を行っているクリニックの場合。
基本は、採血や注射、点滴を行うだけなので、病棟で培った知識や看護技術はほぼ使いません。
使わなければ、どんどん忘れていくことに…。
専門性の高いクリニックを選ばない限り、新しい知識を覚えることはなし。
デメリット⑥苦手なスタッフと毎日顔を合わせる
病棟で働いていても、似たようなメンバーで働きますよね。
しかし、クリニックの場合は、毎日同じメンツ。
もしその中に苦手な人がいれば、イヤでも毎日顔を合わすことになります。
避けようがないので、ただただ苦痛です。
デメリット⑦忙しさにムラがある
クリニックの業務内容はほぼ決まっていますが、忙しさはもの凄くムラがあります。
というのも、予約制ではないクリニックの場合、患者さんが訪れるタイミングによって忙しさが異なるのです。
「さっきまでガラガラだったのに急に込みだす」ことも珍しくありません。
デメリット⑧育休が取れない
一生独身なら関係ないですが、「いつかは結婚して子供もほしい」と思っているなら、重要なポイントです。
少人数制のクリニックの場合、メンバーを補充できないため育休は取れません。
※産休は義務のため取得はできますが、国保のクリニックの場合は手当はなし。
もしガッカリされてしまっていたらごめんなさい。
次はクリニックで働くメリットです。デメリットよりも上回るのか冷静に判断してみてくださいね。
20代&独身看護師がクリニックで働くメリット7つ
続いては20代&独身看護師がクリニックで働くメリットです。
- 日勤のみ(夜勤がない)
- 日曜&祝日が休み
- 年末年始・お盆・GWが休み
- 急変がない
- 看護記録やサマリーを書かなくていい
- 委員会&看護研究がない
- インシデントで責められない
メリット①日勤のみ(夜勤がない)
病棟→クリニックへ転職する理由がこれではないでしょうか?
日勤のみの仕事といえばクリニックです。
毎日規則正しい生活ができるので、体や心の不調が良くなりますよ。
メリット②日曜&祝日が休み
暦通りのお休みです。
世間は休みなのに、私は出勤…と思ったり、推しのライブに行けなくて恨めしく思うこともなくなります。
また、サラリーマンの彼氏と休みが合うので、なかなかデートできないと悩むこともなし。
メリット③年末年始・お盆・GWが休み
病棟にいたら365日勤務。
お盆もお正月も普通に仕事をしますよね。
クリニックで働けば年末もGWも休みになるので、家族とゆっくり過ごすことができますよ。
メリット④急変がない
「急変が怖い…」と思っている人も多いですよね。
そんな看護師にクリニックはオススメです。
なぜなら、クリニックにはドクターが常にいます。
もしも何かあってもドクターの指示の元、対応すればOKです。
というか…そもそもクリニックに訪れる患者さんは、基本的に急変する人は訪れません。
前日からドキドキして寝れないと悩むことななくなるはず!
メリット⑤看護記録やサマリーを書かなくていい
看護記録やサマリーは、勤務時間外に書く人も多いですよね。
クリニックで働けば、看護記録を書かなくてもOKです。
もちろん入院患者さんではないので、サマリーを書く必要もなし。
メリット⑥委員会&看護研究がない
「委員会」と「看護研究」は看護師を苦しめている業務の一つ。
クリニックには委員会はもちろん、看護研究もありません。
だから、休みの日にくることもないし、通常の仕事を終わらしてからサービス残業することもなし。
メリット⑦インシデントで責められない
病棟で新人がインシデントを起こせば、徹底的に犯人探し&吊し上げされます。
恐怖に感じている人も多いはず。
しかし、クリニックの場合は、そんなに責められません。
「わかる〜」「あるよね〜」と共感してくれるので、どうしたらいいのか対策も一緒に考えてくれる人が多いです。
クリニックに向いている看護師
【クリニック看護師に向いている人】
・趣味やプライベートの時間をきちんと持ちたい人
・夜勤がつらい人
・勤務後に余力を残したい人
上記に該当する場合は、クリニックで働くのがオススメです。
もちろん当てはまっていなくても、デメリットよりもメリットを感じる場合は、クリニック看護師になって◎。
といきたいけど、ちょっと待って!
探す前に探し方をチェックしておかないと、すぐに辞めたいと思ってしまう可能性が高いです。
後悔しないクリニック求人の探し方(5つのチェック項目)
「クリニック」と言っても、診察時間や中抜け、残業、スタッフの人数、仕事内容など病院ごとに異なります。
もしあなたが今よりも働きやすいクリニックを探しているなら、以下の5つのポイントを重点的にチェックしておきましょう。
- 看護師の人数
- 勤務時間
- 年間休日の日数
- 福利厚生の内容
- 予約の有無
仕事中心ではなく、プライベート重視型の生活です。
将来、結婚して子供が出来ても働きやすい職場だから、万が一、不妊治療することになっても◎(⇒妊娠したい看護師が知っておくべきこと)
この5つのポイントをクリアしていれば、先ほど挙げたデメリットを避けることが可能です。
①看護師の人数
看護師が3名以下のクリニックは厳しいです。
デメリット③でも言いましたが、好きなときに有給が使えない。
インフルなどで欠勤者が出ても補充できないので、残りメンバーで頑張るしかありません。
理想としては、看護師が10名以上いる少し大きめのクリニックを狙えば、教育制度やマニュアルがあったり、有給も普通に使えます。
②勤務時間
できるだけ「中抜け」の時間がないクリニックを選びましょう。
というのも、のちのち不満になったり、子育て中はこの時間のせいで常勤からパートに変更せざるを得なくなります。
どうして?
子育て中は子供に生活時間を合わせるので17時くらいには終わってほしいもの。
「中抜け」がないクリニックを選べば、8時〜17時勤務が可能です。
③年間休日の日数
クリニックに転職を考えている時点で、バリバリ仕事をしたい訳ではないはず。
最低でも完全週休2日である120日は欲しいですが、休みが少ないクリニックも多いです。
実際に私が務める健診クリニックは114日。(⇒健診クリニックの仕事)
有給が100%消化できているから、妥協できています。
④福利厚生の内容
今あなたが働く病院は、おそらく厚生年金でしょう。
しかし、クリニックは医師国保や国民年金になる可能性があります。
ただし、大きめのクリニックの場合は、厚生年金です。
年金や保険料だけでなく産休&育休手当にも影響あるので、全スタッフが5名前後であれば要注意!
⑤予約の有無
最後は、「予約制」のクリニックを選ぶことです。
予約制でない場合、受付終了間際に患者さんが駆け込むことはよくあること。
駆け込む人が多いと、必然的に残業になります。
その点、予約制であれば、駆け込み患者はいません。
また、前日までにどれくらいの人数が訪れるかも把握することが可能です。
余裕を持って働ける「予約制」のクリニックがおすすめ!
クリニックへ転職する場合、直接応募と転職サイトのどっちがいい?
結論から言うと、転職サイトを使った方が◎。
なぜなら、「直接応募の方が受かりやすいよ!」とは言い切れないからです。
転職サイトを使って入職したら、クリニックが転職サイトに報酬金を払います。
看護師1人採用するのに50万円以上なので、ハローワークや直接応募してきた看護師は採用されやすい…という噂がありますよね。
確かに、前職の院長も今の事務長も、直接応募のほうが有り難い…とは言っています。
しかし、直接応募だからといって採用されている訳ではなし。
エージェント経由で採用するとエージェントにお金払わなくちゃいけないからって理由で直接応募の方が有利みたいなの聞いたこともあるけど、クリニックによってはエージェントと信頼関係築いてるからその会社経由なら採用!みたいなとこもあるので一概にどの経由が良いかは言い切れないな〜と。
— のすけ💉美容看護師 (@sykworld777) August 21, 2020
また、働きやすい職場は人間関係が大きく関係します。
求人票では人間関係までは分からないので、転職サイトを使って内部情報をチェックしておきましょう。
ただし、嘘の情報を伝える転職サイトも存在します。
悪質な転職サイトを選ばない方法は、以下の記事で詳しく解説!
【クリニックに強い転職サイトベスト3】も合わせてチェックしてくださいね。