こんにちは、看護師のみもです。
前回は、「強い引き止めを回避する方法」についてお話しましたね。
「え…?それ何の話?」と思った方はこちらの記事を読めば、
強い引き止めをするのは「看護師長でハンター!」と分かるはずです。
つまり、
ハンターである看護師長に隙さえ見せなければ、強い引き止めにあうことはありません。
前回紹介した方法で退職を伝えれば、ほぼ回避できるのですが…
看護師長の性格や、あなたの伝え方次第では、
引き止められてしまう可能性もあります。
というワケで、
この記事では、万が一に備えて「よくある退職の引き止め例の対処法」について紹介します。
慎重に事を進めたいあなたが安心して退職を切り出すためにも、ぜひ役立ててくださいね。
この記事を書いているのは、現役ナースのみもです。
いつも「中堅ナースの日常」を読んでいただき、本当にありがとうございます。
看護師のQOLを爆上げをして「一人でも多くの看護師をハッピーにしたい!」という思いで、このブログを運営。
というのも、私たちが快適に暮らすには「お金」が必要ですよね。
他の仕事よりもちょっと給料がいい看護師を続けるのが◎。
ただし、給料に見合わない過酷な現場もあります。
…で、このブログが最終に目指すのは、「仕事も楽しい、プライベートも楽しい」そんな生活です。
おかげさまで月間8万PVを超え、毎日たくさんの悩める看護師さんに役立っています。
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【しつこい引き止め①】給料アップなど待遇面の改善を条件にする
「給料をあげる」や「手当をつける」など、待遇面の改善を条件にして引き止めるケースは多いです。
というのも、
良くない待遇で看護師を働かせている病院にとっては、
実は…一番てっとり早い説得方法だから。
ただ、書面で提示されない限りは、あまり信用しないほうがいいでしょう。
「なんで?」と思った方もいるかもしれませんが、
いい加減な彼氏との約束と同じで、
その場だけの口約束にしないことが大切です。
そもそも、
退職交渉の場で初めて待遇改善の話って、
それまでは正当な評価がされていなかったと思いませんか?
それに、待遇改善を理由に現職に残っても、
「一度は辞めようとした人」とみなされるため、今後の昇進や評価に影響が出る可能性がありますよね。
つまりは、引き止めに応じる必要はないってことです。
待遇改善を提案された場合は、条件面を理由に退職するわけではないとハッキリ伝えましょう。
穏便に断る方法
給料アップと言われても全然グラつかないほど意思が固い場合は、
そのような提案をいただけて、大変ありがたい気持ちです。
しかし、お給料に不満があるのではなく、〇〇の分野に挑戦してみたいというのが退職理由ですので、退職意思に変わりはありません。
と伝えればOKです。
【しつこい引き止め②】情に訴えかけられる
今までに、いろんな看護師長をみてきましたが、
情に訴えかけるのが得意な人が多いような気がします。
私の周りだけかな…と思ったのですが、
そうではないみたい。
日本看護協会の「2021年 病院看護・外来看護実態調査」結果によると
看護師の離職率は10.6%、新卒は8.2%です。
あなたが働く病院というか病棟でも、毎年1人以上の看護師が辞めていますよね?
正社員に限らず、
パートやアルバイトも含めると毎年多くの看護師が辞めているので、
大きな病院で看護師長の経験が長い人ほど退職交渉も慣れていることでしょう。
要するに、
いろんなパターンの退職を阻止したり、失敗した経験があるので、
退職交渉が初めての看護師よりも有利ってことですね。
「未来を期待していた」や「病院にとって必要な人材」なんて言われたら、誰だって悪い気はしませんよね。
責任感が強い看護師や、優しい看護師に「辞められたら人手が足りなくなる」と言えば、ちょっと揺らいでしまうでしょう。
前にも言いましたが、
看護師長は「引き止める隙」を狙っているハンター。
少しの隙も見逃さないので、「引き止める隙」を見せないためにもハッキリと退職の意思を伝えるのが効果的です。
ただ、今までの退職に至るまでの流れを思い出して、看護師長のセリフに沁みるものがあれば、退職を思い直しても良いかもしれませんね。
穏便に断る方法
情には「情返し」するのが効果的!
そのようなお言葉をいただけて、大変ありがたく心苦しい気持ちです。
もちろんこの病院で経験を積むことも検討したのですが、やはり〇〇分野に挑戦してみたいと考えています。
と伝えましょう。
【しつこい引き止め③】部署異動を持ちかけられる
人間関係や業務内容に不満があって退職意思を告げたときに用いられる引き止め方。
私の周りでは、
希望通りすんなり異動できた人よりも、希望は通らず異動となった人がほとんどです。
異動後に「希望が通らないなら転職すれば良かった」と後悔することになるので、
異動を打診された場合は、以下の3点についてよーく考えてください↓
- 退職したい理由が異動によって根本的に解決するか
- 希望先は選べるのか
- すぐに異動できるのか
とくに、②と③は念入りに確認しておいて損はありません。
先ほども言いましたが、
看護師長はいい加減な彼氏と同じで、約束を守らない人が多いです。
穏便に断る方法
異動はせずに退職すると決意した場合は、
ご提案ありがとうございます。けれども自分の決心は固いことを理解くださると幸いです。
と、丁重かつハッキリ伝えましょう。
【しつこい引き止め④】退職時期を引き延ばされる
私の同僚と先輩ともに、
具体的に「3月で退職します」と申し出たにも関わらず、退職の時期を延ばされました。
(2人とも同じ病院ではなく、全然違う病院での話です。)
この場合、病院側が退職を「なかったこと」にしようとしている可能性があります。
というのも、
同僚は「後任が見つかるまで…」と退職時期を引き伸ばされ、結局辞めたのは半年後。
先輩に関しては、3年後に辞めました。
身近に2人もいたこと、
とくに変な時期での退職でもないにも関わらず引き伸ばす場合は、病院側が「なかったこと」にしようと企んでいるとしか思えないですよね。
とはいえ、
本当にただ単に人員不足などで「退職時期をズラしてほしい」という場合もあります。
退職時期の引き伸ばしをお願いされた場合、数週間程度の延長であれば応じるのがベター。
穏便に断る方法
退職時期を調整できる場合は、
承知しました。それでは、退職日は1ヶ月先の○月○日にさせていただきます。
退職時期を調整できない場合は、
大変申し上げにくいのですが、次の職場との兼ね合いがあるため退職日の変更はできかねます。
勝手なお願いで大変申し訳ございませんが、引き継ぎはきちんと済ませるので、ご了承いただけないでしょうか。
※転職先が決まっている場合、ムリに辞めようとするとトラブルに発展するリスクがあるので、できるだけ転職先の入職日を調整するほうが◎。
ただ、入職日が大きくズレると、転職先の病院に迷惑がかかるだけでなく、内定取り消しとなる可能性があるので注意しましょう。
【しつこい引き止め⑤】キャリアの不安を煽られる
「あなたの今のスキルでは、転職先の仕事はムリ」「転職はそう簡単ではない」と不安を煽って引き止めるケースもあります。
ただ、退職理由によっては、看護師長の言葉に一理ある場合もあるのも事実。
ですので、
まずは退職したい理由を明確にしてください。
そして、
転職先よりも今の病院に残るほうが理想のキャリアに近づけるのか、転職しないと実現は難しいのか、冷静に判断しましょう。
判断する際、
「自分一人ではちょっと不安…」という方は、第三者に相談してみるのも一つの手。
転職のプロである看護師転職サイトに相談してみませんか?
無料で使えるし、相談だけもOK。
それに、経験豊富な担当者に「転職したほうがいい」と背中を押されたら、自信を持って前に進むことができますよね。
ちなみに、
実際に私が使って「担当者さんが良かった」サイトはこの3社です。
相談するもよし。
まだ転職先が見つかっていないなら、転職先を探すのにも使ってもよし。
穏便に断る方法
冷静にじっくり判断した結果、やっぱり退職すると決めたら、
ご心配ありがとうございます。けれども自分の決心は固いことを理解くださると幸いです。
意思は固いと伝えましょう。
【しつこい引き止め⑥】そもそも退職の話を聞いてくれない
退職についてきちんと話をしたいのに、
なかには一切聞こうとしない意地悪な看護師長もいます。
看護師長に取り合ってもらえず、
退職交渉が進まない場合は、さらに上の上司や人事担当者にかけあってみましょう。
看護師長がダメなら、看護部長ってことですね。
看護部長に直接伝えるといっても、
どうやってアポとる?
いつ行けばいいの?
とお困りの場合は、最後の強硬手段でも可能です。
その強硬手段とは、内定証明郵便で退職届けを提出する方法で、
「誰が・いつ・誰宛てで、どのような内容の郵便を送ったのか」を公的に証明してくれる郵便方法を使います。
この方法をとれば、退職届の提出後、2週間で法的に退職が成立。(民法627条第1項)
なんですが、
あなたが心配するとおり、
円満退職とはほど遠く、病棟スタッフともギクシャクするので、できるだけ看護部長や人事担当者に相談したほうがいいですね。
穏便に断る方法
突然で申し訳ないのですが、この度一身上の都合で退職させていただきたいと考えております。
すでに看護師長には何度も相談しているのですが、お話を聞いていただけなかったため、看護部長にお伝えさせていただきました。
【しつこい引き止め⑦】脅される
新人看護師など立場が弱い相手に対してよく行われるのが、この脅す引き止め方。
以前紹介したブラック病院の特徴に当てはまる病院に多く、
「お礼奉公中に辞めるなら、損害賠償を請求する」「辞めるなんて絶対に許さない」といった、退職をさせないように脅すことは基本的にすべて無効です。
法律(民法627条第1項)で労働者はいつでも雇用契約解約の申し入れができると定めているので、退職を認めなかったり、退職時に違約金を要求することはできません。
知らないをいいことに、脅す卑怯なやり方です。
もし看護師長から脅しを受けた場合は、
先ほどと同じで、さらに上の上司や人事部に相談することで解決する可能性もあります。
ひどい脅しを受けている場合は、労働基準監督署などに相談することも手段のひとつですね。
脅しに効果的な伝え方
突然の退職は大変申し訳ないのですが、私も辛くなってきたので、一旦どうしたらよいか労基に相談させていただきます。
こう言えば、コロッと対応が変わるはず。
というのも、
ブラック病院は、労基こと労働基準監督署がとっても怖いので、効果抜群です。
最後に
以上、しつこい引き止めの対処法を紹介しました。
仮に引き止めに応じたとしても、退職の動機となった根本的な問題が解決しないのなら、やはり退職するほうがいいでしょう。
たった数ヶ月であっても、お世話になった上司に引き止められると、後ろ髪を引かれる気持ちなのも当然です。
しかし、一時的な感情で今の職場(病院)に残ったとしても、
根本的な問題は依然と残ったままですよね?
再び退職が頭をよぎったり、ちらつく可能性ありませんか?
もしも退職に踏み切れない「不安」があるなら、第三者である転職サイトに相談してみましょう。
あなたの置かれている状況などに左右されず、冷静かつ客観的に判断してもらえるからです。
それに、経験豊富な担当者に「太鼓判」を押してもらえたら、転職に踏み切る勇気が出ますよね?
優秀な担当者を見つけるには、ちょっとしたコツが必要です。
そのコツについては、以下の記事で詳しく解説しているので、
優秀な担当者を見つけたい方は、ぜひ参考にしてみてください↓
看護師転職サイトの活用法についても解説します。
間違った方法で利用すれば損するだけなので、初めて転職活動する看護師さんはチェックしておいて損はないはず!