逆血があって外筒は入ったと思ったら、途中で入らなくなるのは何で?
対処法があるんだったら知りたい!
と困っていませんか?
ルートキープするとき、外筒が入らなくて悩む看護師は実に多いです。
そこでこの記事では、外筒が途中で入らなくなる原因と対処法を紹介していこうと思います。
対処法を知っておけばルートキープの成功率があがり、自信につながるはずです。
サーフローの外筒が進まなくなる理由
逆血はあるのに、途中から外筒が進まない…。
どうしてこんな状態が起きるのでしょうか?
ズバリ…血管形態、血管内腔が原因です。
普通の人の血管は…
こんな風に真っ直ぐですよね。
しかし、中には血管の凹凸により穿刺困難な人もいます。
例えば…
内膜肥厚がある血管↓
血栓がある血管↓
内腔肥厚も血栓も、逆血があって途中まで外筒は入るけど、狭くなっていて針が進みにくくなります。
では、どう対処すればサーフローの外筒が進むのでしょうか?
途中で外筒が入らなくなったときの対処法
ここからは、途中で外筒が入らなくなったときの対処法を解説していこうと思います。
先ほど、外筒が進まない原因を見てもらいましたが、どのパターンも刺し直す必要はありません。
次の方法を試してください。
外筒が進まなくなった時点で、内筒を抜いてルートに接続します。
ゆっくりと点滴の滴下を開始して血管から漏れていないのを確認したら全開で流しましょう。
なぜこんな荒療治をするのかというと、外筒が進まないのは内腔が狭くなっているからです。
針の角度を変えても内腔が狭くて進まないので、アレコレやっているうちに血管を貫いたりして血腫を作ってしまうことも…。
とくに高齢者や化学療法をやっている患者さんに多いです。
で、血腫を作っちゃう前に解決できる方法が、ルートにつなげて全開で流す!
というのも…
血管に輸液を流すことで、血管内腔が広がります。
輸液分が広がるので、ゆっくり投与するのではなく全開で流しましょう。
※全開でなくても1秒に1滴くらいでもOK。
ただし、注意があります。
静脈炎を起こしやすい輸液はNGなので、輸液の種類を確認してから試しましょう。
輸液を全開に流したあとは…
漏れていないかを確認しながら、途中で止まった外筒を進めていきます。
✓進める前に1ミリほどバックしてから進める
✓内筒を旋回しながら進める
この2つが外筒を進めるコツです。
まとめ
血管が細くい高齢の患者さんのルートキープはドキドキしますよね。
穿刺して逆血があった瞬間、「あ〜良かった…」と喜んだのは束の間。
外筒が進まない!となれば焦りますよね。
逆血があってもサーフローの外筒が途中で止まった場合は、血管内腔が狭くなっている可能性があります。
そんなときは、ムリに外筒を進めずにルートに接続して、輸液を流しながら進めていきましょう。
ただし、
- 血管に漏れていないか確認しながら行う
- 血管への刺激が強く静脈炎を起こしやすい輸液では行わない
この2つを注意しながら試してくださいね。
この方法を知っていれば、焦ることもなくなるし、患者さんへの負担も減るはず。
できるか不安…という人は、ルートキープが上手な先輩にコツなどを聞いてみてもいいですね。
ルートキープが苦手な方はこちらも参考にしましょう↓