今の仕事や人間関係、待遇に本当に満足していれば転職したいと考えることはありません。
看護roo!が6175人の転職経験者に対して行ったアンケート結果でも分かるとおり、
- 看護師長に反対できない職場だった
- 看護師不足で1人の仕事の負担が大きかった
- 忙しい割に給料が少なく不満を感じていた
転職理由はどうしてもネガティブなものになりがちです。
しかし、転職を決意するに至ったネガティブな理由をそのまま伝えてしまうと、応募先病院にマイナスな印象を与えかねません。
そこでこの記事では、ネガティブな退職理由を伝えてはいけない理由や、退職理由をポジティブに変換させる方法をいくつか紹介します。
この記事を書いているのは現役ナースの「みも」です。
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ネガティブな転職理由、そのまま伝えてもいい?
転職する際、面接で必ず聞かれるのが「転職理由」です。
面接官にとってこの質問は、人材を見極めるための判断材料になっています。
「看護師長の意見に反対できない職場だった」「有給がとれないし、休みも研究の犠牲になる」「忙しさに給料が見合っていない」など、ネガティブな理由をそのまま相手に伝えたら、どうなると思いますか?
同じような状況に陥ったら、また辞められてしまうと面接官に思われるかもしれません。
面接官は、長く働いてくれる人材かどうかを見極めながら、誰を採用するか選んでいます。
つまり、
ネガティブな転職理由を伝えれば、「定着しない人」「逃げ癖がある人」といった悪いイメージを持たれ、不採用になりやすくなってしまうのです。
長所と短所のように物は言いようで、表現を変えるだけでネガティブな転職理由をポジティブに変えたり、その意思を好意的に受け止めてもらえることもあります。
ネガティブな転職理由をそのまま伝えるのはやめて、上手にポジティブに変換しましょう。
絶対にやってはいけない転職理由の伝え方
絶対にやってはいけないのは、ウソの転職理由をでっち上げることです。
なかにはネガティブな転職理由を隠すために、強引にポジティブな理由にすり替えようとする人がいます。
ところが、ウソの理由を伝えると、実際の行動と言動に矛盾が生まれてしまい、「この人は何かを隠している」と思われてしまうでしょう。
正直なところ、
面接官も前職に何かしら不満があったことは薄々気づいています。
適当なことを言えば、なぜ辞めたのか、うちも同じ理由で辞めないかを判断できなくなり、面接官にモヤモヤとした違和感を抱かせることになりかねません。
面接官はこれまでにたくさんの応募者をみてきた「人を見るプロ」であり、その人がウソをついているのか、何を隠しているのかを見抜く能力に長けています。
一度ウソがバレてしまうと、面接で好印象を与えるのは難しくなってしまうでしょう。
転職理由を答えるときにウソをつく必要はありません。
本音で答え、やっていることにブレを感じさせないポジティブな理由を伝えましょう。
転職理由を伝えるときのポイント4つ
転職は、働く目的と現状のギャップを埋める有効な手段のひとつ。
ですので、転職することは本来、悪いことではないのです。
「前職に対して何かしらのネガティブな要素があって転職する」ということは、面接官もよく理解しています。
問題なのは、ネガティブな理由をそのまま伝え、「この人を採用しちゃって本当にいいのだろうか」と面接官を不安がらせることです。
とはいえ、転職理由は、伝え方を変えるだけで悪い印象を持たれてしまうのを防ぐことができます。
良い印象をもたれるために、転職理由を伝えるときのポイント4つを見ていきましょう。
シンプルに伝える
繰り返しになりますが、
ネガティブな退職理由をそのまま伝えると、聞き手はただの「不満」として受け取ってしまいます。
これから自分がどうなりたいか、退職に至るまでしてきた努力を伝えることで、不満ではなく「希望」として受け取ってもらいやすくなるのです。
ただ、面接では短い時間で伝えなくてはなりません。
回りくどい表現の転職理由は避け、シンプルでわかりやすく簡潔に伝えるように意識しましょう。
悩みやギャップを変えようと努力したことを伝える
現職に不満やギャップがあった際、問題の解決に取り組む姿勢をアピールすることは大事です。
なぜなら、「自分で解決に向けて動いたんだな」と面接官から好意的に受け止められるからです。
例えば、「上司に異動を提案したが、受け入れてもらえなかった」「人間関係の悪化を改善するために自分からの挨拶を心がけたが改善が見込めなかった」などと伝えればOK。
現状を打破するために行ったエピソードを伝えるだけで、「この人は他責思考ではないし、すぐに退職するような人ではない」と思ってもらえるでしょう。
転職理由と志望動機をリンクさせる
面接で転職理由を「人間関係」と答えているにも関わらず、給料が高い病院ばかり応募している場合、行動と言動に矛盾が発生しています。
転職理由と志望動機に不一致が起きていると、面接官としては違和感しか感じません。
そもそも人間関係が理由なのに、給料アップだけを目指し職場の雰囲気が悪い職場を選べば、入職してすぐに転職したくなってしまう可能性がありますよね。
転職理由と志望動機をリンクさせることで一貫性が生まれ、行動や言動すべてに説得力があるように感じます。
あなたがその職場にあうかどうか見極めようとしている面接官を、納得させるために転職理由と志望動機をリンクさせ一貫性のあるものにしましょう。
言わないことを決めておく
ウソをついてはいけないとはいえ、転職理由は洗いざらい話す必要はありません。
たとえ転職理由が複数あったとしても、理由やエピソードは1つに絞ったほうが面接官もわかりやすくなります。
ランチに行ったお店のメニューが多すぎるとかえって選べなくなるように、退職理由がいくつもあるとワケがわからなくなるのです。
つまり、転職理由は、応募病院へ転職することで解決されることに限定し、言うことと言わないことをあらかじめ振り分けておくことが大切ってワケ。
余計なことを言って面接官を混乱させたり、マイナス評価を持たれるのは嫌ですよね。
言わないことをしっかり決めておきましょう。
ネガティブな転職理由をポジティブに変換する方法
面接官が本当に知りたいのは、あなたの転職理由ではなく、「うちの病院で活躍できるか」「すぐに辞めてしまわないか」という未来のことです。
未来のことを知りたいのに前職の不満をそのまま伝えていては、面接官の心を突き動かすことは難しいですよね。
ここからは、看護師のありがちな転職理由をポジティブに変換する方法を紹介します。
職場の人間関係に疲れて転職を決意
看護roo!のアンケート結果でも、転職理由としてもっとも多くの看護師さんが上げていたのは「人間関係の不満」です。
そのままストレートに「(転職理由は)人間関係が嫌だった」といえば…
「周囲に合わない人がいればまた辞めてしまうのではないか」「もしかしてコニュニケーション能力に問題がある人なのかも」と思われてしまいます。
それだと非常に不利になるので、ポジティブに変換してみましょう。
考え方は至ってシンプル!
人間関係が悪いのが嫌ということは…
言い換えれば「周囲の人ともっと仲良くしたい」とか「仲間と協力しながらもっと効率よく業務を進めたい」という意味になりませんか?
面接官に「チームで連携を図りながら仕事を効率よく進め、より良い看護をしていきたい」と伝えれば、仕事に対する前向きな姿勢、協調性をアピールすることができます。
人間関係の悪化による転職だったとしても、チームワークを大切にしたいということをしっかり伝えれば、ネガティブな印象は与えず好印象を与えることができるでしょう。
給料が安すぎて転職を決意
先ほどの「人間関係の不満」の次に多かった転職理由が「仕事量に対する給料の少なさ」です。
あなたが察するとおり、「(転職理由は)給料が安いから」といえば、
「お金のことしか考えていなさそう」「給料が良ければ仕事内容は何でもいいのか」とマイナスなイメージを持たれてしまいますよね。
これもポジティブに変換してみましょう。
考え方はシンプル。
給料に対して不満がでるのは…
言い換えれば「仕事に対して日々真面目に取り組んでいる」「もっと自分はやれるという自信がある」からです。
「自らの成果を正当に評価してくれる職場で働きたい」「自分のスキルを磨き、看護師として高みを目指したい」などとすれば、前向きな気持ちや、お金目当ての転職ではないことが伝わるでしょう。
ぶっちゃけ、お金をたくさん稼ぎたい=仕事のモチベーションが高いという意味にもなります。
給料が不満だったとしても表向きには出さず、仕事に対する向上心や成長していきたいという意欲を上手にアピールしましょう。
ネガティブな転職理由を上手にポジティブに変換しよう!
面接官は、あなたが自院に合うかどうか見極めようとしています。
前職の悪口を言ったり、ネガティブな退職理由をそのまま伝えれば、面接官を不安にさせてしまうだけ。
とはいえ、
転職理由はネガティブな要素がつきものなので、言い回しを変えるだけでポジティブな表現に早変わりさせることが可能です。
ネガティブな転職理由を、面接官が採用したくなるようなポジティブで前向きなものに上手に変換させましょう。
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