はぁ…もう辞めたい。
実際に看護師として働くことになって、「就職先について深く考えていなかった…。」と後悔する新人看護師さんは少なくありません。
人間関係が悪かったり、労働条件がよくなかったりして、3ヶ月や半年など1年経たずに職場を辞めて転職する人は案外多いです。
そこでこの記事では、1年目の看護師さんがどのように転職活動を進めればいいのか解説していきます。
正直なところ、短期間での転職を行うことはあまりよくないですが…
満足できない環境で働き続けるのも問題だと思います。
新卒の看護師がどのように転職活動をし、良い求人を見つければいいのか、できるだけ詳しく解説していくので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
1年目の看護師が辞めたい・退職したいと考える理由
そもそも1年経たないうちに、新人看護師が職場に不満を持ち、辞めたいと考えるのでしょうか。
看護師2860名のアンケート結果(看護師白書2021年度版)によると、最も多いのが以下の3つの理由です↓
- やりがいがない
- 給料が安すぎる
- 人間関係の問題
それぞれの退職パターンについて解説していきます!
やりがいが感じられず、毎日が楽しくない
新卒の看護師が3ヶ月や半年など、1年目で転職しようとする一番の原因は「やりがいを感じられないこと」です。
意外かもしれませんが、新卒だからこその理由かもしれません。
ちなみに、看護師がやりがいを感じるのは、「患者さんに感謝されたとき」です。
どういうこと?
新卒だからこその理由って何?
学生の間は、患者さんから感謝されることは多かったはず。
例えば、実習中に足浴をして「気持ちよくなった、ありがとう」と言われたことありませんか?
実習最終日には「ありがとう」と笑顔で言ってくれる受け持ち患者さんも多いです。
ところが…。
実際に看護師として働いてみると、どうですか?
汗だくでシャワーやお風呂介助しても、
5分おきにトイレ介助しても、
細くて脆い血管を1発でルートキープできても、
残念ながら、褒められることは少ないですよね。
それも当然で、看護師の仕事はとにかくやることが多すぎて、患者さんとゆっくり関わる時間が持てません。
行列がすごい飲食店の店員は、愛想がない人が多いのと同じ。
人をさばくことに集中してしまい、サービスどころではない状態です。
とはいえ、どんな仕事でも、すべてが思い通りにいくことはありません。
むしろ、「こんなはずではなかった」と感じるケースが多いなかで、やりがいや面白さを見出していくものだと思います。
そうはいっても、新卒だから分からない…。
本当にやりたいことは何なのだろうという疑問が生じていて、
仕事を続けることが苦痛で、どうしても解決策がないのであれば、転職することも選択肢の1つです。
何事もやってみなければわからないし、行動することで新たなチャンスも生まれます。
しかし、せっかく希望した病院に就職したので、本当に解決策がないのかもう一度考えてみてください。
今はまだ理解できないかもしれませんが、
仕事は会社から与えられただけのものではなく、自ら構築していくことにより面白味が出てやりがいを感じるのです。
給料が安すぎて、日々の生活が苦しい
覚悟はしていたものの、給料が安すぎて生活が苦しい看護師さんは多いです。
「就職時に雇用契約書をちゃんと見ていなかったのが悪い」とか「夜勤が始まれば改善される」などの単純な話ではありません。
「給料が安すぎる」に隠れている問題が、本当のやめたい理由です。
え…!?何が隠れてるの??
「給料が安すぎる」に潜んでいるのがサービス残業です。
「毎日残業しているけど、サービス残業だから給料が増えない」
このことが不満になっています。
私が新卒で働いた病院では、最近ニュースになった東京の医療センターと同じで、勤務はハンコで管理していました。(参照:yahooニュース)
だから、毎朝30分以上前に出勤して情報収集し、約1〜2時間の残業をして帰っても、サービス残業。
いわゆる「やりがい搾取」ってやつだから、646人のうち106人の看護師が一斉退職する理由も分かります。
辞めない限り、サービス残業による安い給料から開放はされません。
同じ給料でも残業なしの病院であれば、副業をして給料を増やすことも可能です。
ところが、サービス残業でヘトヘトになっているようでは給料が改善されることはないですよね。
でも、お礼奉公中だから、辞めたくても辞めれない…。
人間関係が悪く放置され、気軽に質問できない
想像どおり、「人間関係」を理由に辞める新人看護師は多いです。
新人である以上、立場が一番下の状態からスタートします。
このときに上司や先輩が良い人であればいいのですが、必ずしもそうとは限りません。
仕事が遅かったり、先輩が忙しいと思い報告せずにケアしていたら「イライラする」と言われたり。
報告したのに「そんなこと聞いていない」と怒られたり。
1年目という理由だけで挨拶しても無視するなど、先輩や上司にあたる看護師からいじめられます。
実習経験や、看護師国家資格があるとはいえ、実際に働くのは初めてなので看護知識がありません。
知識やスキルがないため、どうしても最初の数ヶ月は使えないのは当たり前です。
そうした1年目の看護師に対して、上司や先輩がどのように接してくれるかは非常に重要なポイント!
たとえ我慢強い人であっても、毎日怒られるような人間関係が最悪な職場環境であれば、居づらくなるし、
つらい環境だと、先輩に質問しようにも聞けなくなります。
とはいえ、新卒での入職というのは、職場環境をまったく理解していない状態での就職です。
つまり、人間関係が良いかどうかについては「運」ってわけです。
当然ですが、働いてみるまでは分からないので、実際に働いた後に後悔して「辞めたい」と考える看護師が続出します。
本当に運が悪いの?
転職するときは、見学などをして「実際に働く職場」を把握した上で転職します。
ところが、新卒の場合は、インターンや見学会に参加したとしても、必ずしもその職場で働くとは限りません。
転職でのミスは起こりにくいけど、新卒での就職では予防しようにもできないため、運が悪ければ性格がきつい看護師が集まる病棟に配属されるってわけですね。
その結果、「使えない」など悪口を言われていても放置されることもあります。
失敗を恐れ、ビクビク過ごすようになるため、先輩たちとの報連相がうまくいかずにミスが増えるという悪循環に陥るのです。
「甘えていないか」考えてみる
看護学生のときって、国試に受かることが第一だから、就職先のことまで本気で考えている人は少数です。
ようするに、先ほど紹介したように就職先を間違えてしまうのは仕方ないってわけ。
ただ、本当は良い職場にもかかわらず、自分の甘えによって転職したいと考える人がいるのも事実です。
(もしそうだったらどうしよう…)
自分の労働環境が良いのか、悪いのかについてはどうやって判断すればいいの?
やり方はシンプル!
周囲にいる看護師と労働条件を比べてみるだけでOKです。
例えば、休みが少なくて転職検討する人はたくさんいます。
ところが、実際に休日の日数を聞いてみると、かなりの休日をとっていることがあるのです。
1年間は52週。
週休2日だと、52週×2日=104日の休みがあります。ここに祝日の16日を加えると、年間休日は120日です。
年間に120日の休みがあるのに「休日が少なくて辛い」と言っている人がいるとします。
もしその人が転職活動をしたらどうなると思いますか?
ちなみに、厚生労働省によると令和4年の平均休日は107日です。
平均の年間休日よりも多くもらっているため、たとえ求人を探したとしても良い条件の職場を探し当てることはできません。
仮に退職したとしても、以前よりも悪い条件で働くことになり、すぐに辞めて転職を繰り返す可能性が高くなるのです。
だから、1年目の看護師であるほど、今の職場の環境が良いか、悪いか冷静に見つめ直す必要があります。
周囲の看護師って具体的に誰のこと?
同じ病棟で働く看護師だと比べても無意味なため、違う病院で働く看護師に、年収や労働条件などを聞くのがオススメです。
例えば、LINEのオープンチャットを使えばカンタンに情報収集できます。
看護師の実態を聞いていけば、今自分が置かれている状態を客観的に判断できるようになりますよ。
職場環境が悪い場合、見切りをつけて転職すべき
「石の上にも3年」ということわざがありますが、果たして看護師の仕事でもそうなのでしょうか。
自分に甘えがあって転職したい場合は、退職を思いとどまって今の職場で頑張る必要があるでしょう。
しかし、そうでない場合は、転職を考えても問題ありません。
でも、3ヶ月とか半年など1年経たずに転職しても大丈夫?
次の病院見つかるかな?
多くの新卒の看護師は、自分の未熟さが転職の障害になると思いがちですが、実はその未熟さが求められている場合があります。
若さや柔軟性、順応性、成長の伸び代をもつ新卒の看護師は、採用側に望まれている要素は意外と多いのです。
ただ、転職活動を行う前に、「なぜ最初の就職先で失敗してしまったのか」を考えてください。
何度も転職を繰り返すわけにはいきません。
次の転職では成功するためにも、この部分をじっくり深く考えましょう。
看護師転職サイトを使うのが一般的
次は失敗できないって思ったら、足がガクガクしてきた…!?
就職時と違って、転職するときは、看護師転職サイトの活用が普通です。
自分ひとりで行わないから安心して!
でも、看護師転職サイトってあまりいいイメージがないし、
看護師転職サイトを使ったほうが離職率が高そう。
むしろ逆です。
全日本病院協会「雇用における人材紹介会社に関するアンケート」によると、
看護師転職サイトを使ったほうが離職率が低い結果となっているので、転職で失敗したくないなら、積極的に看護師転職サイトを使おう!
新卒におすすめ看護師転職サイト
あなたにオススメの看護師転職サイトは以下の3社です。
実際に私が転職したときに利用した3社です。ぜひ気になる方は登録してくださいね。
全部に登録したほうがいいの?
3社とも良さが異なるのでオススメですが、登録はとりあえずは1社でOKです。
その理由はシンプル。
看護師転職サイト1社で転職活動を進めるほうが、情報や日程管理の面で負担が少ないからです。
でも、相性のいい担当者に当たるとは限らないんだよね?
だったら複数登録したほうがいいんじゃないの?
たしかにグイグイ、スピーディに提案してくれる担当者もいれば、ゆっくり話を聴くことを大事にしてくれる担当者もいます。
自分のリズムに合う方、信頼できる方をしっかり見極めるために複数登録して比較検討するメリットはあるでしょう。
ただ働きながらの転職活動は思った以上に大変なので、とりあえず1社に登録して余裕があれば2社、3社と登録しても遅くはないと思います。
最初に登録する1社はどこがオススメ?
やりたいことが明確になっていない、そもそも転職するか悩んでいる方は、「マイナビ看護師」にまず登録しましょう。
大手ですが、このご時世でも「対面面談」にこだわっていて、相談しやすい看護師転職サイトです。
ちなみに、やりたいことが決まっているという方は、以下の基準で最初に登録する1社を選びましょう。
- 関東・東海・関西の都市部⇒看護roo!(看護ルー)
- 地方⇒レバウェル看護(旧 看護のお仕事 )またはマイナビ看護師
- 面談に同行⇒看護roo!(看護ルー)
【最後に…】新人看護師がつらい環境から抜け出す方法
私は新卒で入職した病院を3年未満で辞めました。
周囲の看護師をみても、数年で病院を退職し、別の職場へ転職する人はたくさんいます。
当然、1年目の看護師についても同様です。
ただ、このときに注意点があります。
それは「本当に転職するべきか」とうこと。
本文中でもお伝えしましたが、自分の甘えから病院を辞めたいと考えている看護師さんも意外と多いからです。
もしその場合は、転職で失敗する確率が高くなるため、退職を取りやめたほうが無難でしょう。
ところが、明らかに人間関係が悪かったり、劣悪な労働環境の場合もあります。
そういった場合は仕方ないため、看護師転職サイトを利用して早めに良い職場で働くことを検討するのが適切です。
辛い環境から逃げ出したい場合は、まずは「なぜ最初の就職先で失敗してしまったのか」を考えてください。
これを踏まえて看護師転職サイトと相談していけば、あなたに最適な職場が見つけられるはずです。